1997年のLPガス自由化で、料金引き下げなど徹底した営業攻勢に出た。業界の猛反発を受け、激痩せも経験したが、一歩も引かずに戦った。原点には、迷走した青春時代と営業員時代からの一途な努力があった。
![和田眞治[わだ・しんじ]氏](https://cdn-business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00129/112500087/pf.jpg?__scale=w:500,h:405&_sh=0c20b40c90)
「獅子身中の虫を駆除すべきだ」──。2009年秋のことです。全国LP(液化石油)ガス協会の幹部がある業界団体の席で、顧客獲得競争の激化を激しく批判しました。名指しこそしなかったようですが、当社の営業攻勢を念頭に話されたようです。
1997年のLPガス自由化で、業界の古い慣習が崩れ始めたことは前回お話ししました。自由化までは、あるLPガス会社の顧客になっている個人宅や事業所を他社はひっくり返さないという業界慣習のようなものがありました。ところが、自由化でそれまで許可制だったLPガス販売が登録制になると、新規参入が増えて、それが変わった。そして当社もその頃から値下げと手厚いサービスで顧客を獲得する戦略に大きく舵(かじ)を切ったのです。
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