高級な料亭や航空機のファーストクラスなどで世界のVIPに人気を博すようになった日本酒「十四代」。高木酒造には十四代の他にも、カジュアルに飲める銘柄もある。ただ、当初は流通に四苦八苦した。日本酒を世界に雄飛させる。いつか継ぐ「辰五郎」の名に恥じぬよう、高木社長は今日も修業に励む。
![高木顕統[たかぎ・あきつな]氏](https://cdn-business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00129/101400081/pf.jpg?__scale=w:350,h:490&_sh=09807d04f0)
「手ごろな価格帯のお酒も、最高の品質で勝負したい」
蔵の冷蔵スペースに積まれた一升瓶のケースを見上げ、私は考えていました。家業の酒造りを継いでから、やっとの思いで東京への販路を築き始めた1995年のことです。自分で手掛けた日本酒のラインアップの中で、売れ筋の銘柄ができつつあったのはうれしかった。ただ、味わいに自信があっても、純米酒や吟醸酒の陰に隠れていた商品もあったのです。
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