なぜ、そんなに重要なのか。酒造りでは、蒸した酒米にどれほどの麹(こうじ)菌を繁殖させるかが肝心。ここで役割を果たすのが心白で、デンプンが複雑に入り組んだ構造をしています。その内部を目掛けて麹菌が入り込んでいく。そこで麹菌が働くと様々な酵素を生成し、デンプンを糖に変えたり、タンパク質をアミノ酸に分解したりする特質が生まれます。この一連の動きは、後の発酵過程と並んで、味わいの大きな決め手となるのです。
そこで県内の農家に頼み、理想的な心白を持つ酒米となるよう、栽培ノウハウを蓄積してもらいました。精米時にコメが割れる比率も改善すべく、がっしりと重い米粒に成長させることもポイントでした。
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