新型コロナ禍の中、米国ではJ.クルー、日本ではレナウンが破綻に追い込まれた。一世を風靡したファストファッションでも事業縮小が相次ぎ、アパレルには逆風が吹く。常識を覆し続けた男が考える、新時代に求められるアパレル経営とは。

柚木 治 [ゆのき・おさむ]
1965年兵庫県生まれ。88年一橋大学経済学部を卒業し、伊藤忠商事入社。石油化学プラント事業部で米ヒューストンに2年半駐在。99年GEキャピタルを経て、同年にファーストリテイリング入社。野菜事業の失敗を経験するも、2008年にGOVリテイリング(現ジーユー)副社長に。10年から現職でジーユーの成長をけん引する。(写真=的野 弘路)

 新型コロナウイルスは世界中で多くの犠牲者を出しているだけでなく、経済にも大きな打撃を与えています。米国では5月4日にJ.Crew(J.クルー)が連邦破産法第11条(チャプター11)を申請。日本では5月15日にレナウンが子会社を通じて民事再生法の適用を申請しました。

 米国と日本で、コロナ禍により倒産した大きな会社が皮肉にも2つともアパレルだったことは、偶然だったのでしょうか。両社とも過去に一時代を築いたブランドです。

 スペインのアパレル大手、インディテックスは「ZARA」を含む最大1200店舗を世界で閉鎖する方針を示しました。ファッションは本当に必要なのか。時代や社会の要請が大きく変化する中で、コロナはそうした時計の動きをより早めたと感じます。

ビジネスモデルは腐るもの

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