全2283文字

丸亀製麺の成功で上場を果たし、セルフ式うどん市場のトップに上り詰めたトリドール。2011年にハワイで丸亀製麺を出店した後、海外企業を買収するなど国際展開を加速している。「2025年度に世界6000店、売上高5000億円」。目指すは日本発の世界的外食企業だ。

粟田 貴也 [あわた・たかや]
1961年神戸市生まれ。64年に兵庫県加古川市に転居。81年に神戸市外国語大学に入学するが翌年中退。運送会社のドライバーなどを経て、85年に焼鳥居酒屋「トリドール三番館」を開業。2000年にセルフ式うどんチェーン「丸亀製麺」を開いた。海外展開や合併・買収を推し進め、15年にはグループで1000店舗を達成した。(写真=陶山 勉)

 丸亀製麺は2000年代半ばまでショッピングセンターのフードコートへの出店で大きく成長を遂げました。けれど、07年に大型小売店の出店をそれまでよりも制限する「改正都市計画法」が施行されたこともあり、ショッピングセンター頼みの出店だけでは成長を目指せなくなりました。

 ならばと、かつて「とりどーる」で成功を収めたロードサイドに攻勢をかけました。これが今の丸亀製麺の繁栄につながった。ピーク時は3日に1店舗を出すような勢い。人もお金も不足して「日々成長痛」というスピードでした。

 転機が訪れたのは00年代も終盤に差し掛かったころ。旧知の友人から「米国の外食を見に行こう」と誘われました。忙しすぎてそんな時間はないと一度は断りました。「ほんなら」と友人はハワイ訪問を勧めてきました。ハワイでも米国本土のチェーン店は見られるということで。それで、生まれて初めてハワイに行きました。

 現地で日課の早朝ジョギングをしていると、日本家屋風の平屋を見かけました。その瞬間、「ここに丸亀製麺をつくったら絶対はやるやろうなあ」と思い付きました。「失敗しても保養所代わりにすればええか」。そんな気持ちで、11年に海外1号店としてハワイに丸亀製麺をオープンしました。開店時から店は大盛況。国内店を三段跳びするくらいの勢いです。そんな光景を目にして考えました。「日本だけで商売して、小さくまとまっていていいのか」と。