ファイルやラベルライターなど看板商品の需要が細る中、積極的にM&A(合併・買収)を進めてきた。変化を商機と捉え、「スピード第一で挑戦する」というキングジムのDNAをグループ各社に浸透させる。文房具のみに執着せず、家庭用機器に商機を見いだした宮本社長は、どんな未来を描いているのか。

宮本彰 [みやもと・あきら]氏
宮本彰 [みやもと・あきら]氏
1954年東京都生まれ。77年慶応義塾大学法学部卒業後、祖父が創業したキングジムに入社。88年発売のラベルライター「テプラ」では開発チームのリーダーとして活躍。大ヒットを経て92年の社長就任後は「テプラ社長」と呼ばれた。趣味は小学生から続けている魚釣り。カメや野鳥といった生物のほか、バラの栽培なども好む。(写真=的野 弘路)

 文房具メーカーとして発展してきたキングジムですが、主力のファイルはピークの約4割に落ち込んでいます。「テプラ」も頭打ち。じり貧の状況です。この苦境から脱却するために様々なM&A(合併・買収)を進めてきました。家具やキッチン家電、さらには高品質な造花の会社まで。おかげさまで、キングジムグループに入った会社は、多少の浮沈はあるものの、全体的に伸びています。

 企業文化の違いはある程度は尊重します。ただ、せっかくグループになったからにはキングジムカラーになってほしい。そうした思いから“キングジム式経営手法”の導入を進めています。キングジム式というのは、「スピード第一で挑戦する」こと。失敗を恐れずどんどんトライする。ダメならやめればいいだけです。

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