この記事は日経ビジネス電子版に『率直に指摘し合える職場に必要な「4つのA」』(2021年8月6日)として配信した記事を再編集して雑誌『日経ビジネス』8月30日号に掲載するものです。

イノベーティブな組織を分析する経営学者、エリン・メイヤー氏。前回は米ネットフリックスの事例から、組織づくりの第一関門「能力密度の維持」について見てきた。次の課題は「率直さ」の醸成だという。

エリン・メイヤー[Erin Meyer]
INSEAD(インシアード)マネジメント実践教授
大学卒業後、米政府が運営するボランティア組織「平和部隊」の一員としてアフリカで2年間英語を教える。INSEAD客員教授を経て2021年から現職。専門は異文化経営で、企業幹部向けプログラム「国境と文化を超えるリーダーシップ」のディレクターも務める。世界各国の文化を8つの指標で分析する「カルチャー・マップ」で注目を集め、世界で最も影響力のある経営思想家を選ぶ「Thinkers50」に過去2度選出。

 米ネットフリックスを題材に、イノベーティブな組織を分析した経営学者、エリン・メイヤー氏。前回は、採用と解雇を通じて「能力密度」の高い状態を維持することの大切さを見てきた。次の課題は「率直さ」の醸成だ。なぜ、率直なカルチャーが重要なのか。

 「リーダーシップ開発が専門のコンサルティング会社、米ゼンガー・フォークマンによる興味深い調査がある。自分の仕事ぶりに対して褒め言葉や励ましのような肯定的フィードバックと、問題点や改善すべき点を伝える修正的フィードバックのどちらを受け取りたいかを尋ねたところ、回答者の57%が修正的フィードバックを好むと答え、肯定的フィードバックの43%を大幅に上回った。また72%が『上司から修正的フィードバックをもらえれば、自分の成果は高まる』と考えていた。大半の人は率直なフィードバックが自分の仕事の能力を高めると理解している」

修正的フィードバックを受け取りたい人は多い
●フィードバックに対する選好度合い
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出所:米ゼンガー・フォークマン調査(米ハーバード・ビジネス・レビュー2014年1月)
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