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突然の破壊的変化を企業が生き抜くために必要な「両利きの経営」。提唱者のチャールズ・オライリー米スタンフォード大学教授は、生物の進化と似たようなものだと説く。

チャールズ・オライリー[Charles A.O’Reilly]
米スタンフォード大学経営大学院教授
米カリフォルニア大学バークレー校でMBA(情報システム専門)、組織行動論で博士号(Ph.D.)取得。米ハーバード経営大学院などを経て現職。コンサルティング会社、Change Logic社共同創業者。(写真=村田 和聡)

 経営者が既存事業を継続して収益を上げながら、同一組織でしっかりと新規事業も育てていく「両利きの経営」。提唱者である米スタンフォード大学のチャールズ・オライリー教授は、変化の激しい時代、新しい環境の下で大企業が存続していくうえでは、既存事業と新規事業に「同じ屋根の下」で取り組むことが重要と説く。そんな「両利き」を実現するうえで重要なのが、「組織カルチャー」という概念を理解することだ。

 「『組織カルチャー』は、日本語で翻訳される『企業文化』が意味する内容とは、違う。『組織カルチャー』は、より幅広い。例えばこれを、(その会社における)ものごとのやり方と定義する人もいるし、単なる業務上のタスクだけではなくて、社員や顧客、取引先が相互にコミュニケーションをする時の作法、やり方を指すこともある。その会社に特有のマインドセットも組織カルチャーに入る。服装規定や上下関係の在り方なども組織カルチャーの一つだ。