プログラミングの知識は、起業家に必要な創造性を高める助けになる。人はプログラミングにいつから親しみ、子供の間にどのレベルまで習熟すべきなのか。

マイケル・クスマノ[Michael Cusumano]
米マサチューセッツ工科大学(MIT)経営大学院
「スローン・マネジメント・レビュー」主幹教授

米ハーバード大学で博士号取得(Ph.D.)。ビジネス戦略と情報技術の研究で知られている。2016年から17年まで、東京理科大学特任副学長を務めた。

 米マサチューセッツ工科大学(MIT)と東京理科大学で、イノベーション教育・起業家精神の教育に携わってきたマイケル・クスマノ教授。真の起業家を育てるには、大学からの起業教育では既に遅いという問題意識がある。未来に活躍するには、子供たちは、どのような素養を身に付けておくべきか。最終回は、今後の教育の在り方についてクスマノ教授の考察を聞く。

 「米国では、コンピュータープログラムを設計・作成するためのプログラミング技術は誰もが理解すべしとされている。文章力と数学、それに加えてプログラミング知識が必要という認識だ。プログラミングを学ぶと、コーディング(コンピューターに指示する処理を、プログラミング言語=コードで記述すること)スキルだけでなく、新しい何かを新しい発想で考え、創造する機会を得られる。

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