デジタル時代の今、マーケティングの手法も日々刻々と進化している。「マーケティング4.0」時代に必要な発想を、スイスのビジネススクール、IMDのドミニク・テュルパン教授が解説する。

ドミニク・テュルパン[Dominique Turpin]
スイスIMD教授・前学長
スイスのビジネススクール、IMD教授。2010年から16年まで学長を務める。1957年フランス生まれ。IMD教授として四半世紀にわたり、世界各国の企業に対する教育や調査研究に従事。

 デジタル時代のマーケティングは、これまでとは発想も手法も違ってくる。だが、既存の方法がすべて陳腐化するわけではなく、変わるべきものもあれば、変わるべきでないものもある。スイスのビジネススクール、IMDの前学長で、マーケティングが専門でもあるドミニク・テュルパン教授が講義の前に提案するのは「まず基本からおさらいすること、そもそもマーケティングとは何かを再考すること」だ。

「マーケティングには現在、様々な定義がある。中でも私が日ごろ好んで使い、経営学界や、世界の企業経営者の間で共有している定義は、『(マーケティングは)価値を理解し、創造し、届け、顧客に伝えること』というもの。これが基本だ」

 ここでテュルパン教授の言う「価値」とは何だろうか。教授はまず、何がその製品・サービスの価値であるかは顧客が決めるものであり、企業のエンジニアやマーケターが決めるものではない、と断言する。

誰がどう製品やサービスを利用するかに注目(写真はイメージです)(写真=PIXTA)
続きを読む 2/3 人により「価値」は異なる

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り2561文字 / 全文2584文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

オリジナル動画が見放題、ウェビナー参加し放題

日経ビジネス最新号、9年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「世界の最新経営論」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。