「ゲーマーセンセイとは、eスポーツでパーソナルトレーニングを提供するプラットフォームだ。当初から、このビジネスは実に斬新なアイデアだった。eスポーツのコーチができる人は当時はまだほとんどいなかったし、提供できるマッチングの仕組みもなかったからだ。だからこそ同社は、初期段階からすべての取引の品質を維持するために暗中模索で苦労することになった。

 何より欠かせなかったのは、質の高い情報の精選、キュレーション(目利き)だ。ゲーマーセンセイのビジネスモデルで最も重要なキュレーションの対象は、コーチ選びに他ならない。実際に同社はまず、死にもの狂いでコーチの『キュレーション』をした。つまり『確かな技術で効率的に指導できる人材』を書類や面接で厳選し、集めた。

 そうして最初からサービスの品質を確かなものにすることで、あらゆるタイプの利用者に認めてもらえば、口コミで評判を広めてももらえる。ゲーマーセンセイは、そうなった」

 質の高いコーチ陣を本当に最初から囲い込めば、後発者が追随することは容易ではない。追随者がいなければ、キュレーションを重ねて獲得したコーチ陣を引き抜かれるリスクも小さくなる。その結果、事業の評判は高まりこそすれ下がることはない。手厚いサポートや事業拡大の利益を十分に還元することなどでコーチ陣と信頼を築けば、大きなアキレス腱である”中抜きされるリスク”も最小化できるだろう。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り467文字 / 全文2721文字

【初割】月額プランが3月末まで無料

人気コラムも、特集もすべての記事が読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、11年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「世界の最新経営論」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。