「一つのことしかしない。時間をかけて考えれば、成功の可能性は高まる」
会社は、無駄だらけだ。無駄なことをやめさえすれば、時間はかなり捻出できる。だから、私は「会社では一つのことしかしない」という覚悟を持っている。ワークマンの役員は、監査等委員を除けば、上場会社として最低限の3人だけ。3人で役割を完全に分担して重複を避けている。社長は企業運営全般と業績に目を配り、CFO(最高財務責任者)は財務とガバナンスを担う。専務の私は将来案件のみに責任を持つ、という体制だ。私が今取り組んでいるのは新業態である「#ワークマン女子」をいかに成長させるか、というこの1点だけだ。
女性向けのアパレルは市場が大きく、競合も多い。女性は流行に敏感で男性よりも固定客化しにくい。今はブームでうまくいっていても、10年先も成長し続けているかが問題だ。加盟店が親子三代まで食べていけるフォーマットをつくり上げる必要がある。それを成し遂げるには誰かが専任となり、本気でこの事業に向き合わないと駄目だろう、と。それも中途半端な専任ではなく、他のことは一切しないぐらい徹底しないと他社との競争に負けてしまう。だから私はこれ以外の仕事はしないと決めた。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り890文字 / 全文1408文字
-
「おすすめ」月額プランは初月無料
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
日経ビジネス電子版有料会員なら
人気コラム、特集…すべての記事が読み放題
ウェビナー日経ビジネスLIVEにも参加し放題
バックナンバー11年分が読み放題
この記事はシリーズ「賢人の警鐘」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?