「米国は中国に抜かれない。コロナ禍やインフレでも米国経済は強かった」

 米国の政治は過去10年間で、自由な世界のリーダーとしての米国の理念を覆すような衝撃を生み出してきた。ドナルド・トランプ氏の大統領就任や、連邦議会襲撃という衝撃もあった。ジョー・バイデン大統領は就任以来、ロシアの侵攻に対抗するウクライナへの支援を通じて明瞭さと予測可能性に関する米国の評判をいくらか回復させたが、米国の地政学的パワーを長期的に支える力である米国経済は、どうなっていくのだろうか。

 2020年に新型コロナウイルスの感染拡大が起こるまで、米国の経済や市場に対して、世界の技術的リーダーだが、経済全体は困難に直面し、まもなく中国に抜かれるという共通の評価があった。実際には、どの国の経済が一番大きいかということは、それほど重要な問題ではない。

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