「日本を復活させるには気骨のある強い経営者の育成が待ったなしだ」

 自分の経営人生を振り返ってみると、今から半世紀前、転職は社会の外れ者の行為だと思われていた時代に、私は将来、経営者になりたいという願望を抱き、20代半ばで財閥系優良企業を飛び出した。そこからは一匹狼の人生だった。20代でたくさん恥をかいて学び、30代で自信過剰になって失敗し、40代では誰よりも頑張って経験を広げ、50代でようやく「この生き方でよかった」と自信を抱く瞬間が増えた。50代までのその挑戦プロセスがなかったら、私はその後の大企業が抱えた不振事業の再生や、16年間にわたるミスミの会社改造への挑戦はできなかった。

 これが米国の場合だと、10年以上も前倒しのスピードで駆け抜けるスターがたくさんいる。米国のベンチャーのように1人の大成功者の陰に100人の失敗者がいるといわれるような弱肉強食が社会的にいいとは限らない。しかし、今の落ち込んだ日本を復活させるには、欧米や中国に対抗できる強い経営者人材の育成が待ったなしである。

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