「出生率は働きやすさ示す。就労と結婚・出産は、二者択一にあらず」

 伊藤忠商事が女性社員の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの推計人数)を公表したことが話題となっている。同社の調査によれば、2010年度に0.94だった出生率は、21年度に1.97となり、国の20年の出生率1.33を上回った。伊藤忠はこの変化を、10年度以降進めてきた働き方改革の結果であるとした。

 出生率を女性活躍推進の重要指標と位置付け、公にすることについては、子どもを産みたくても産めない女性、産まない女性への圧力になるとの批判の声も上がった。

 私は伊藤忠の社外取締役でもあるため、公表の経緯については理解している。社内では以前から、どうすればもっと女性が活躍できる企業になれるのか議論が重ねられていた。新卒採用の女性比率や女性管理職の割合など、数値目標も定めた。だがうまくいかず、女性の離職率はなかなか減らなかった。

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