「新燃料確保は国の課題。『安全保障』の観点で供給網整備に動くべし」

 10月末から約2週間にわたり、第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)が開かれ、石炭火力発電所の段階的な削減などで合意した。ただ中国やインド、ロシアなど二酸化炭素(CO2)排出量が多いものの、経済発展の途上にある国々と欧米を中心とした先進国との間で分断はむしろ広がったような印象を受ける。

 COP26を「明白な失敗」と切り捨てたスウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥンベリさん。彼女が広めた考え方が、環境負荷の大きい飛行機の利用が恥だと考える「フライトシェイム(飛び恥)」だ。極端すぎるようにも思える彼女の言説だが、航空業界としてはこの風潮が広がっていく怖さも感じる。ただ、航空会社は無策だったわけではない。

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