「企業が失敗に備えるには地域・部門の分散に加え情報収集と外交力が要に」

 私が所属する組織の最近の幹部会議で、組織の投資ポートフォリオを話し合う機会があった。価値が昨年、10%以上も上がったからだ。大変喜ばしいが、一方で疑問も生んだ。将来、利益が損失に変わることはないだろうか? と。

 これほど大きな利益は通常は得られず、証券市場で何かが起きている可能性を示唆する。ほとんどの組織は投資事業よりも組織の積立金を気にかけるため、投資ポートフォリオは慎重に管理すべきだ。私の経験では、こうしたポートフォリオの一般的な目標は年間3~4%の成長を達成し、できればインフレ率に最低2~3%勝てばよしという程度。2桁の成長率は期待されない。

 では、どんな失敗が起こり得るか。幹部会議では、今後のグローバルな経済回復の中身、米国、日本、欧州の中央銀行の量的金融緩和政策と財政拡大に関する決断と、主要国で高まるインフレ率に焦点が当たった。株式市場が財政拡大と経済回復による高い企業収益から多大な恩恵を受ける一方、国債などの有価証券は、低金利とインフレの進行で魅力に欠ける。

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