「中高年男性の孤独・孤立。社会との接点が貧弱なのは企業の長時間労働も原因」

 このたび、政府が立ち上げた「孤独・孤立対策担当室」の政策参与に任命された。重要な役目を頂き、身の引き締まる思いだ。

 孤独・孤立の問題をめぐっては、2013年に生活困窮者自立支援法の制定をめぐる議論をしていた頃から色々思いがある。当時、議論に参加していた有識者や支援に携わる現場の方々の多くが、生活困窮者に見られる共通点として「複数の困難を抱えていること」「社会とのつながりが絶たれていること」を挙げていた。当時、自分は厚生労働省側の人間として法制化に関わったが、経済的な困窮よりもむしろ社会とのつながり、すなわち孤独・孤立を問題視する声には目からウロコが落ちる思いだった。

 しかし当時の法制局や予算を割り当てる財務省からは「『つながり』や『孤独・孤立』といった漠然とした概念を法律の文言に入れることはできない」と言われた。政策当局者として皆の意見を反映できず、じくじたる思いをした。あれから約8年がたち、ようやく政策の表に「孤独・孤立」が掲げられるようになったのは感慨深い。

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