「粗末な日本の温暖化対策 意欲的な目標で挽回せよ。ESGが最重要課題に」

 企業の経営陣は一般的に、自分たちの業界に影響を及ぼす規制や課税の問題を除き、政治問題に介入しないよう心掛けている。ロシアの革命家、レオン・トロツキーは20世紀初頭に、政治の極端な形態、すなわち戦争に関して「君は戦争に興味がなくとも、戦争のほうでは君に興味を持っている」という言葉を残した。企業がこれまで知らぬ顔を通してきた大きな政治問題が、今まさに強制的に対峙すべき局面になった。それが、気候変動だ。

 日本や欧州、北米の大企業はここ数年、持続可能性や環境への対応について積極的に発表してきた。しかし本気で経営の最優先事項として取り組んだ企業はほとんどない。多くは裏で政府に対して温室効果ガス排出の規制や課税を遅らせるよう働きかけてきた。特に日本で顕著である。

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