「再生の期限は2年まで。社員の活動を分水嶺まで一気呵成に引き上げろ」

 業績不振が続く沈滞会社では「戦略のハズレ」と「組織のビョウキ」が同時に進んでいる。前回は、そんな状況を十把一絡げで改革する手法である「スモール・イズ・ビューティフル」について書き、コマツの創業事業の再生を描いた拙著『V字回復の経営』に触れて組織デザインの重要性を指摘した。

 当時の安崎暁社長(故人)の「2年で立て直せなければ事業撤退」という決断の下、事業再生専門家として依頼を受けた私は大改革に取り組んだ。同事業は2年目で黒字転換してまるで「違う会社」のように変身し、その後も増収増益を続けた。

 日本航空や日産自動車は20~30年間にわたってズルズルと業績を落とし、最後に絶命の危機に追い込まれた。そしてそこに至って厳しい事業再生に取り組み、2年でやはり「違う会社」に変身した。

 企業の事業再生は「1回限りの一本勝負」だ。だから『V字回復の経営』の帯には「2年で変われない会社は10年経っても変われない」と記した。抜本改革案の中身を小分けにするやり方では、事業再生にほど遠い結果しか得られない。

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