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「初の女性副大統領誕生へ 挑戦者に道を開く『職場のバイデン』増やせ」

 世界が固唾をのんで見守る米国大統領選だったが、民主党のバイデン氏の当選が確実になった。共和党トランプ大統領は「絶対に諦めない」と、敗北をなかなか認めようとせず、選挙不正の訴えや投票の再集計の要求などで抵抗している。しかし世論もバイデン勝利を認める意見が多数となり、選挙結果を覆すのは困難だろう。各国首脳は祝意をバイデン次期大統領に伝えた。

 今回の選挙の持つ意味は米国の将来にとって重大だった。史上空前の投票率になったことは米国民の高い関心を意味する。結果は7900万人の多くの米国民がトランプ氏に不信任を突きつけた。バイデン氏は11月7日の勝利演説で、米国の結束を再び取り戻そう、米国の可能性を信じよう、と訴えた。私にとってはまさに「アメリカ的」な響きだったが、同時にずいぶん久しぶりにこうしたスピーチを聞いた気がした。この4年間の米国内の価値観の対立の激しさを思い起こした。

 対立をあおるトランプ氏に7300万人もが投票した今の米国。議会の「ねじれ」の解消も簡単ではなさそうだ。バイデン氏は多様性を重んじ、敵対ではなくて協力をと、誠実に語りかけ、その動向に世界が注目する。民主主義と自由という価値観を共有する欧州や日本などでは、多くの人がバイデン政権下の米国が国際的尊敬と指導力を取り戻すことを期待している。