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「感染防止は大事だが 経済悪化の影響は深刻 バランスの取り方が重要」

 新型コロナウイルスという、未知のウイルスとの戦いはなかなか終わりが見えない。経済活動の停滞が続く中、ダメージの実態も徐々に明らかになってきている。

 大和総研の予測によれば、一定の感染拡大防止策を継続的に実施しながら経済活動を続けた場合、2020年度の実質GDP(国内総生産)成長率はマイナス6.1%であるという。再び全国的な緊急事態宣言などが発令されるほど感染拡大が悪化するような状況となれば、実質GDPはマイナス9.4%まで落ち込むと見ている。政府が財政出動してこの水準なのだから、経済活動をもっと活性化させなければならないのは一目瞭然だ。

 感染に気を付けながら生活を送るための「知恵」はついてきていると思う。マスクを着用する、換気を徹底する、ソーシャルディスタンスを保つなどといった工夫を施せば、感染爆発を回避できることも分かってきた。緊急事態宣言が出された4月とは異なり、社会経済活動と感染拡大防止の両立を図る余地は大きくなってきたといえるだろう。

 Go To トラベルやGo To イートなどのキャンペーンを実施したら、感染者が増えてしまうなどと批判する人がいる。だが、自粛を続けたとて、感染者数がゼロにならないのは緊急事態宣言中の経験から容易に想像できる。むしろ、感染者数がゼロになる前に経済が立ち行かなくなってしまうことが懸念される。