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「トランプ氏が好感持った安倍氏の退場は痛手。『メルケル後』を憂う」

 8月28日の安倍晋三首相(当時)の辞任発表は、あまりに突然で驚いた。持病の悪化や任期が近いことは知られていたが、直前に菅義偉官房長官(現首相)が辞任を否定していたからだ。米投資家が「アベノミクスが継続されないかもしれない」と動揺したのもうなずける。

 安倍氏の決断は正しかったと思う。辞任を選択肢として考えるほど体調が悪いのであれば、国のトップに居座り続けるべきではない。米国のドナルド・トランプ大統領がもし同じ状況に追い込まれていたら、病状を隠してでも居座ろうとしたに違いない。リーダーとして国の利益を優先させるのは、民主主義国家としてあるべき姿だ。

 一方で、安倍氏が国際舞台からいなくなるのは日本にとって痛手だ。特に日米関係において安倍氏は、独特の立ち回りでトランプ氏と「親しいフリ」のできる人物だった。