「米中で市場が分断し中国のガラパゴス化も。供給網の見直しが加速」

 新型コロナウイルスの流行は、既に米国と中国の間で起きていた技術・貿易の衝突を悪化させた。政治とビジネスにおける「デカップリング(Decoupling)」という概念に注目が集まっている。デカップリングは深い断絶を意味する。世界の2大経済国である米中間で、技術のプロセスと基準がばらばらになったら、ビジネスにも影響が出る可能性がある。少なくともテクノロジー関連では、2つに分かれた市場ができるだろう。

 このデカップリングがどこまで進むかは、米中両政府の判断に加え、11月の米国大統領選挙で選ばれる米国の新指導者も関わるため、まだはっきりとは分からない。だが、多分野のビジネスに大きな混乱をもたらすだろう。

 実は、日本では既に政治でなくビジネス上の動きで、これと似たようなことを経験している。それは企業の「ガラパゴス症候群」だ。特に1990年代の携帯電話業界が分かりやすい。当時、彼らは世界標準のシステムを使いグローバル市場で展開するのでなく、日本市場に的を絞ったシステムや機能を生み出した。

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