「収束後もV字回復はない『総司令官不在』の世界ギグ・エコノミーが希望」

 新型コロナウイルスのパンデミックは、全ての分野で世界中を混乱に陥れている。この危機でこれまで隠れていた様々なことが明らかになったが、最も目を引くのは、世界にリーダーは数多けれど、“総司令官”的な役割を果たす人物がいないことだ。

 米国のトランプ大統領は、中国のみならず世界保健機関(WHO)とも対立し、欧州連合(EU)の中でもイタリアへの支援が遅れたことなどをめぐって不協和音が漂っている。

 国民が信頼できる強力なリーダーシップが見られなかったのは、理由は違えど日本も同じだ。コロナ・ショック後のいわゆる「ニューノーマル」の世界では、今までのトップダウンによる「縦」の指揮命令系統は機能不全になる。各分野の専門家たちが、これまで以上に「横」の連携を強化していく必要がある。 それが試されているのが、まさに足元の新型コロナ対策である。

 混乱の原因であるこのウイルスは、コロナウイルスとしては7番目に発見されたものだが、その特徴は未知のところが多い。そのため、国際社会は連携どころか、各国がそれぞれ目の前の対応に右往左往している状態だ。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り913文字 / 全文1421文字

【春割/2カ月無料】お申し込みで

人気コラム、特集記事…すべて読み放題

ウェビナー・音声コンテンツを視聴可能

バックナンバー11年分が読み放題

この記事はシリーズ「賢人の警鐘」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。