「新型コロナで深まる米中の『デカップリング』。国際企業は打撃に備えよ」

 前回、「これからの10年はジオポリティカル・リセッション(地政学的後退期)に突入する」と予告した。まさに今、その最初の国際危機に直面している。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)だ。この危機は、既に泥沼化していた米中関係をさらに悪化させ、「Gゼロの世界(主導国なき時代)」をより混沌とさせる。時期も悪かった。

 米国は今、11月に控える大統領選挙の予備選を各州で実施している。ジョージア、ルイジアナ、ケンタッキー、オハイオなどの予備選が新型コロナの影響で遅れたが、これからさらに混乱は広がるだろう。感染拡大を避けるため、投票手段も郵送やオンラインに切り替わると予想できる。そうなれば、ハッカーなどが選挙を妨害しやすくなる。

 妨害そのものも問題だが、さらに大きな懸念は選ばれた大統領が「本当に当選したのか分からない大統領」として国民の信頼を得られなくなることだ。国民から信頼されない大統領は国際社会からも信用されない。世界における米国の力は弱まることになる。

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