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「行き当たりばったりの 新型コロナウイルス対策。 リスクを定義し備えを」

 新型コロナウイルスが世界中に広まり、世界最先端の医療システムを備えた国においてでさえ、恐怖だけでなく経済的な混乱をも引き起こしている。この混乱は、多くのフューチャリスト(未来学者)が警鐘を鳴らしてきたが、多くの人は信じてこなかった。だが経済とビジネスは、現実に痛手を受けている。これは恐らく、新型コロナウイルスの流行が全く予期しなかった事態で、政府や企業の対応が場当たり的になっているためであろう。

 日本やフランス、英国、米国などで、ウイルス対処のための手続きや規定がある企業はほとんどない。サハラ砂漠以南のアフリカで事業を展開する企業は、致死性の高いエボラウイルスを経験し、当然そうした危険の対処に明確な指針がある。しかし、今回の流行は事情が異なる。

 このウイルスは、新型で、かつ症状がずっと軽いものであるという特徴がある。コロナウイルスは、12月に中国の武漢で最初に発見された。このウイルスがどれだけ危険か、また人から人への感染がどれだけ起こりやすいかについて、信頼に足るデータが出るまでに時間を要した。また新型であることが、一般の人々の恐怖をあおっている。インフルエンザのようになじみのある疾患と違い、症状や影響がまだよく分からないからだ。