「今後の日本のキーワードは生産性の向上、教育、そして国際交流だ」

 このコラムを担当して4年。今回が最後となる。長い間お読みいただいた皆さんに、感謝を申し上げたい。最後に、これまでの話を総括して、これからの日本の成長に必要な3つのキーワードを提示したい。

 1つ目は生産性の向上だ。東京五輪・パラリンピック後の経済成長の不透明さや長期的な人口減少を考えると、生産性の向上が必要不可欠だ。生産性は、生み出した付加価値を、従業員や勤務時間など労働の投入量で割って計算する。分母をいかに小さくするかに議論が傾きがちだが、より重要なのは、分子を大きくすることだ。労働力の削減は短期的には有効だが、長期的な成長には、付加価値を生み出し続ける必要がある。

 付加価値を生み出すには、イノベーションによる需要の創造が重要だ。人々が欲しいと思うものを作ることができれば、多少高くても買ってもらえる。経済が成熟した今では難しいかもしれないが、知恵を絞れば不可能ではない。例えば、ユニクロのヒートテックは、需要を創造した好例だ。ヒートテックが出るまでは、何枚も着込んでゴルフに行っていたが、今はそんな必要もない。潜在的なニーズをつかんだ好例だ。

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