「教育費が重くのしかかる『働き盛り』の処遇を政府・企業挙げて見直せ」

 賃金や雇用形態など、最近の政策をめぐる議論でどうも欠如している視点がある。それは、この国を支えている大黒柱、中間層に対する配慮だ。

 格差の拡大や中間層の没落などと言われて久しい。確かに非正規雇用者の割合はここ20年で倍になった。しかし、社会における所得再分配の不平等を測る指数、ジニ係数で比較すると、日本はまだ米国や英国よりは格差が小さい。所得が上位1%の家計に集中する割合を見ても、10%程度と米国の半分の水準で推移している。こうしたデータからも、日本では格差がまだそれほどなく、中間層が依然大きな割合を占めているということが分かる。そして、こうした中間層の大部分は、生産年齢人口において一定数を占める40~60代の働き盛りだ。

 だが残念なことに、最近の議論はどうも「若者」「高齢者」のどちらかに偏ってしまっていて、その間にある世代の話題がなかなか出てこない。彼らは働き盛りで年収も高く、一番税金を納めているのに、だ。

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