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「厳しい時代の平成を、日本企業は乗り越えた。強さが令和に生きる」

 令和時代の日本経済のキーワードとして「成長の維持」を挙げたい。平成を「失われた30年」と揶揄する向きもあるが、それは個別の企業あるいは分野の経営がきちんとできていなかったという問題であって、時代の特徴だとはいえない。

 確かに、平成の始まりは工業立国・ものづくり大国としての日本の勢いが止まるのと同じタイミングだった。日本経済が失速した要因は急激な円高だ。1985年のプラザ合意以降の10年ほどで価値が最大3倍にも膨れた円高は、日本の、特に製造業の輸出力を弱め、成長力を鈍化させた。