「『無駄』な武器はいらない 宇宙・サイバー攻撃に備え国民の頭脳に投資せよ」

 米国が、着々と宇宙・サイバー空間での軍拡を進めている。トランプ米大統領は「宇宙軍」の創設を米国防総省に命じ、特殊作戦軍などと同格の強い権限を持つ11番目の統合軍にすることを目指している。今年3月には宇宙軍の司令官を指名した。既に米戦略軍の傘下にあるサイバー軍は昨年、統合軍に昇格している。これらは中国やロシアなどの動きに対抗するもので、世界の防衛の最前線は宇宙・サイバー空間に移っている。

 こうした状況の中、日本では4月9日、米国から導入した最新鋭ステルス戦闘機「F35A」が青森県沖に墜落するという不幸な事故が起きた。防衛省によると、国内に配備された13機のうち、5機で7件の不具合が起きて緊急着陸していたという。墜落した事故機は過去2回、緊急着陸していた。

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日経ビジネス2019年5月20日号 102ページより目次

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