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「常識にとらわれるな 逆転の発想こそ変化を生き残る道」

 「乗ったら疲れが取れて元気になる飛行機があったら、どんなにいいだろう。機内で英気を養って、仕事にレジャーにすぐに飛び出せたらどれほど素晴らしいか。そんな夢の飛行機づくりにチャレンジしようじゃないか」

 全日本空輸(ANA)の会長を務めていた10年以上前、社内にそう宣言してアイデアを公募したことがある。

 機内で長時間同じ姿勢のまま座席に座っていれば、誰でも疲れがたまるもの。国際線では時差ボケや睡眠不足にも悩まされがちだ。「到着後、体力を回復するために旅程を一部変更した」という人も少なくないだろう。飛行機に搭乗している間に生じる疲労をどう軽減するのかは、航空会社にとって共通の改善テーマだ。

 だが、ただ疲労を軽くするだけでいいのか。当時の私には腑に落ちない思いがあった。