昨年、所属のタレントと反社会的勢力との関係が問題に。対応から多くを学んだと振り返る。コロナ禍で自社の強みとは何かを突き詰め、唯一不変の軸は劇場にあると確信した。ユーチューブでファンを育てテレビにも出る。もう完全に割り切った。

(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

(写真=的野 弘路)
PROFILE

岡本 昭彦[おかもと・あきひこ]氏
1966年奈良県奈良市生まれ。91年に天理大学外国語学部を卒業、吉本興業入社。2015年に専務、16年に副社長、19年に社長就任。若いときはダウンタウンなどのマネジャーを務め、自身もテレビに出演していじられた過去を持つ。

昨年、反社会的勢力(反社)とタレントの関係が大きな問題になりました。会社として何が変わりましたか。

 2010年に上場をやめてから10年間、反社との関わりを断つことに徹底して取り組んできたつもりでした。でも反社自体が判別しにくくなっているうえ、タレントが無断で直接つながるようになり会社として把握しきれなかった。

 騒動の後は有識者らによる「経営アドバイザリー委員会」など外部の意見も聞きながら、体制をより強化しました。タレントに直接仕事の話が来たら、会社に必ず事前に申請、報告することも徹底しました。そうすることで、反社かどうかを完全に事前確認する体制をつくりました。

反社でなければ、直接話が来た仕事は会社に報告さえすればそのまま受けてもいいのでしょうか。

 会社が確認した後、(ギャラを)5万円までは直接のやり取りをOKにしています。それを超えたら会社を通して本人へ支払います。あとはチラシに名前が載るとか、どう考えても会社を通した方がいいだろうというケースもです。きちんと線を引くのは、タレントを守ることにもつながりますから。

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