新型コロナウイルスによって日本のデジタル政策の弱点が浮き彫りになった。菅新内閣はデジタル庁新設を急ぎ、抜本的改革に乗り出そうとしている。米中衝突が激しさを増す中で日本はデジタル時代をどう進むべきか。

(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

(写真=的野 弘路)
PROFILE

平井 卓也[ひらい・たくや]氏
1958年1月25日、香川県生まれ。上智大学外国語学部英語科を卒業した後、電通へ入社。2000年6月、第42回衆議院選挙に出馬し、初当選を果たした。以来、当選回数7回。18年10月、第4次安倍改造内閣の内閣府特命担当大臣として初入閣。その後、19年10月に自民党デジタル社会推進特別委員長に就任し、20年9月に発足した菅義偉内閣でデジタル改革担当大臣に就任した。

大臣のミッションを教えてください。

 1年ほど前にIT(情報技術)担当の大臣を退任した後、党に戻ってデジタル化推進の政策を取りまとめ、政府に申し入れました。そこで提言していた内容をそのままやれという形で指名されました。やりがいがありますが責任の重さも感じます。来年中にデジタル庁を新設するというスケジュールは私も想定外。そんなスピードで新しい省庁が本当にできるのかと。大変だとは思いますが、走りながら考えて、止まらずに最後まで行こうと仕事しています。

これまでデジタル化を阻んでいた障壁はどこにあったのでしょうか。

 省庁を横断した全体最適化ができないということに尽きます。予算が縦割りで各省庁がシステムの発注権限を持っているので、部分的な最適化しかできなかった。内閣官房に省庁横断の調整機能はありますが、権限ではありません。権限を持った大臣をつくらないとできないというのが私の提言でした。

デジタル庁の新設後、その予算は一本化されるのですか。

 一本化されます。国のシステムに関しては予算要求の段階からデジタル庁がすべて担当する形になる。予算をどのように使うか、どのようなシステムをつくるかもデジタル庁が決めます。

続きを読む 2/4 デジタル庁の責任で発注する

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