回転ずしの店舗に次々にテクノロジーを取り入れ、創業40年で国内500店舗に成長させた。外食業界がコロナショックで瀕死のダメージを受けるなか、かねて危機に備えてきたという。自動化の先駆者にコロナ後の業界の行方を聞いた。

(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

(写真=今 紀之)
(写真=今 紀之)
PROFILE

田中邦彦[たなか・くにひこ]氏
1951年岡山県総社市生まれ。73年に桃山学院大学経済学部を卒業し、醸造酢メーカーに入社。すし店の営業担当などを経験する。77年に退社後、堺市にすし店を開業した。すしの握りや魚さばきの技術、経営ノウハウは独学で習得した。84年には回転ずし業態に参入。90年に株式会社くら寿司を設立し、2001年にはナスダック・ジャパン(現ジャスダック)上場を果たす。趣味は釣り。暇を見つけては日本海や和歌山県の海へと出かける。

新型コロナウイルスの客足への影響はどの程度、出始めていますか。

 2月の半ばまではそれほど影響もなかったのですが、4週目以降、コロナウイルスの感染者が出た地域の売り上げが一気に落ち込みました。あちこちで発生し始めた3月は(既存店売上高が)15%減りました。4月は緊急事態宣言も出たので、それ以上の落ち込みが予想されるでしょうが。

 これまでに外食大手でも20%以上の売り上げ減少がありました。小規模飲食店では50%以上落ち込んでいるという話も聞いています。いつまで続くかというと、ワクチンや治療薬ができるかどうかという問題でしょうけど、少なくとも年内はきつい状態なのではないかとみています。

体力のない飲食店は経営を続けられなくなります。

<span class="fontBold">一生懸命、なすべきことをなす。これが肝要です。革命を起こす。無人のレストランをつくりたい。</span>(写真=今 紀之)
一生懸命、なすべきことをなす。これが肝要です。革命を起こす。無人のレストランをつくりたい。(写真=今 紀之)

 そのために私がかねがね言っていたのが多店舗化を図るということと、財務を健全に保っておくということです。一生懸命やっておく、なすべきことをなす、これが肝要です。

 防菌すしカバー「鮮度くん」もその一環です。導入して8年余りになります。生ものを裸で回すことに衛生上の問題があることなんて昔から分かっていたことです。米国では回転ずしにカバーを付けるのは常識ですわ。しかもカバーは70度以上で洗浄し、自然乾燥です。それくらい気を付けているんですよ。

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