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横浜銀行と東日本銀行を傘下に置くコンコルディア・フィナンシャルグループのトップ。資産規模で地方銀行2位の横浜銀と3位の千葉銀行が提携し、新たな地域連携を模索する。地銀が直面する「三重苦」をどう乗り越えていくのか。

(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

(写真=吉成 大輔)
PROFILE

川村 健一[かわむら・けんいち]氏
1959年生まれ、82年横浜国立大学経済学部卒、横浜銀行入行。新横浜支店長、融資部長、リスク統括部長などを経て、2013年取締役執行役員、15年取締役常務執行役員。16年6月、頭取。横浜銀の歴代頭取は、大蔵省(現財務省)出身者だったが、初の生え抜き頭取となった。18年、横浜銀と東日本銀行を傘下に置くコンコルディア・フィナンシャルグループの社長に就任し、名実ともにプロパーとしてグループのかじ取り役となった。神奈川県出身。

グループ傘下で地方銀行2位の横浜銀行が3位の千葉銀行と提携を決めました。“強者”連合のニュースには驚きましたが、そこまで銀行経営は厳しくなっているのでしょうか。

 大げさな言い方をすれば、従来の銀行のビジネス構造が崩れかかっている状況だと思います。日銀のマイナス金利政策の影響はありますが、「人口減少」「デジタル化」が重なっていて、三重苦になっています。資本主義の歴史の中で、人口が減るとか経済規模が縮小するとかは経験が乏しい。金融は、様々なものが増える前提で出来上がっている資本主義経済の中核。そうである以上、変わらざるを得ません。

 デジタルは、預金、貸出、為替という銀行の三大業務を浸食しています。デジタル化の流れは銀行業の在り方を崩しているんです。

そんなところに金利がマイナスまで低下してしまった。

 そうです。6~7年前は短期のインターバンクレート(銀行間で資金をやりとりする際の金利)が0.3%ほどでした。預金で集めた金を短期金融市場に出すだけで、それだけの金利が得られたのです。横浜銀行は預金が13兆円ぐらい。貸し出しは11兆円ぐらい。

 実際にはあり得ませんが、企業向け融資などよりも金利が低いインターバンクレートで10兆円貸し出すだけで300億円の金利が得られます。神奈川県内にある横浜銀行180店とATM500カ所を運営できる計算になります。

 それが今ではゼロです。デジタル化して来店客数が減っているので、店舗に用はないという以前に、そういうサービスを提供する力が落ちてしまった。日本の銀行の構造は変わらざるを得ないし、意識して変えないと持ちません。

日経ビジネス2019年12月16日号 92~95ページより目次