前回までのあらすじ

 株も土地もどんどん値上がりする好景気が日本を覆っていた。銀行は貸し出しを増やし、スーパーマーケットのセイヨーは高級リゾートに投資、スーパーサカエも出店を加速、また借入金を株に投資する食品スーパーなど、多くの企業がバブルに巻き込まれていった。フジタヨーシュウ堂の藤田俊雄と大木将史は経営の効率化に取り組む一方、世の中の流れに不安を募らせていた。

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 いつの間にか俊雄も将史も、食品スーパーの社長、脇谷崇史の気持ちになってしまったのか、沈痛な表情になっている。

 「それは大問題ですよ」

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