財閥系大手が名を連ねるデベロッパーの中で、非財閥系のヒューリックが躍進している。かつての銀行系不動産会社が「変革とスピード」を掲げ、徹底的な効率経営を根付かせた。賃料収入拡大と売却の好循環を回し、人口減社会に立ち向かう。
![[1]商業施設のリニューアルも手掛ける(LICOPA鶴見) [2]同(ヒューリックみなとみらい)[3]銀座コアビルの再開](https://cdn-business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00117/00249/p1.jpg?__scale=w:500,h:394&_sh=0600be0fd0)
![[4]最先端ビルにも投資(大手町プレイス)[5]同(電通本社ビル)[6]ブリオーニ銀座ビル](https://cdn-business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00117/00249/p2.jpg?__scale=w:350,h:665&_sh=05e0cb08e0)
日本随一の商業地、銀座──。その並木通り沿いに、天ぷら料理店「天一」が銀座本店を構える真新しい商業施設ビルがある(2022年5月竣工)。一見するとよくある中規模ビルの建て替えだが、実はヒューリックが手掛けた「開発」事業だ。
この12階建ての商業施設ビル「HULIC &New GINZA NAMIKI 6」の場所にもともと建っていたのは、主に9階建てのビル。ヒューリックが当初取得した敷地面積は275m2だった。開発を手掛けるチームは「地区計画上、敷地面積が300m2を超えれば容積率を100%増やせる」点に着目し、当初方針を変更して隣接する約30m2の土地を取得すべく交渉に動いた。結果、約303m2の用地確保を実現し物件利回りを当初想定から改善させることができたという。
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