人口は28年を境に減少へ

タイは少子化時代に突入している
●タイの人口ピラミッド
タイは少子化時代に突入している
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近年では日本よりも出生率が低い
●日本とタイの合計特殊出生率の比較
近年では日本よりも出生率が低い
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 コロナ禍からの立ち直りに伴う需要の急拡大は人手不足の表面的な理由にすぎない。根本にあるのは少子高齢化という現実だ。1980年には1人の女性が生涯に産む子供の数の指標となる合計特殊出生率が3.4だったタイ。2016年以降は日本を下回る水準で推移し、20年にはやや持ち直したが日本とほぼ同水準の1.341にとどまった。

 タイ政府が22年5月に示した見通しによれば、同国の総人口は28年の6719万人をピークに減少に転じる。政府機関の中位推計によると、15〜64歳の生産年齢人口は40年には20年比12%少ない4130万人にまで落ち込むという。

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