渡邉氏の「むちゃぶり」に対応
例えば、首都圏を中心に26店舗を展開する焼肉の和民。「お酒が飲める焼肉店」をアピールしたが、専門性を求める消費者の心に響かなかった。売り上げは伸び悩み、21年度は業態転換前の19年比でプラスの月が一度もなかった。そこで、3月末に商品の値下げを実施。全メニュー390円(税込み429円)以下という均一価格戦略にかじを切った。
この戦略転換、渡邉氏の鶴の一声で決まった。「新メニューは390円均一でいこう。でも、可能な限り量は減らすな」。22年1月ごろ、渡邉氏からこう言われた新町氏は驚愕(きょうがく)した。「690円で提供している料理を390円にするのですか?」。そう聞き直す新町氏に、渡邉氏は表情を変えず「そうだ」と一言。21年のミートショック以降、食肉価格の高騰が続く市況での値下げ敢行は、「むちゃぶりだ」と新町氏は思った。
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