日経WOMANなどは「企業の女性活用度調査2022」をまとめた。コロナ禍で場所と時間を問わない、個人の裁量度が高い働き方導入が加速した21年。女性管理職登用と働きやすさ向上の両方に取り組む、「選ばれる」企業が上位に並んだ。

 日経WOMANと日経ウーマノミクス・プロジェクトは、上場企業と有力未上場企業の計4400社を対象に、今年で20回目の「企業の女性活用度調査2022」を実施した。協力を得られた535社の調査結果から順位付けしたのが、以下の総合ランキングと部門別ランキングだ。

資生堂が2016年以来のトップに返り咲き●「企業の女性活用度調査2022」 総合ランキング 
資生堂が2016年以来のトップに返り咲き●「企業の女性活用度調査2022」 総合ランキング 
【調査概要】 「企業の女性活用度調査2022」は、日経WOMAN編集部と日経ウーマノミクス・プロジェクトが共同実施。東証(1部・2部)・名証の上場企業と、従業員100人以上の新興市場上場企業、および外資系を含めた有力未上場企業、計4400社を対象とした(21年11月時点)。調査は日経BPコンサルティングが実施し、調査票を郵送。原則として人事担当者がウェブで回答。調査期間は22年1月中旬~2月中旬。有効回答数は535社(回答率12.2%)。各企業のデータは原則として22年1月1日時点で把握できる直近のもの。スコアは管理職登用度など4カテゴリーの合計得点を偏差値に換算し、総合ランキングを作成。部門別のランキングは、それぞれの得点を偏差値に換算して順位付けした。総合スコアが同じで順位が違う場合は、小数点2位以下で差がある      【備考】 ●りそなホールディングスは、りそな銀行と埼玉りそな銀行を含む●イオンは、イオンリテールを含む●パソナグループは、パソナを含む●EY Japanは、EY新日本有限責任監査法人などグループ4社を含む●第一生命ホールディングスは、第一生命保険などグループ3社を含む●セブン&アイ・ホールディングスは、セブン-イレブン・ジャパンなどグループ3社を含む●花王は、花王グループカスタマーマーケティングなどグループ3社を含む
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「働きがい」「働きやすさ」がある会社は?●部門別ランキングベスト5 ( )内はカテゴリースコア
「働きがい」「働きやすさ」がある会社は?●部門別ランキングベスト5 ( )内はカテゴリースコア
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コロナ禍が追い風

 多くの企業の経営に善きにつけあしきにつけ多大な影響を与えたコロナ禍だが、ことダイバーシティ推進に関して言えば、追い風になっていることがうかがえる。

 業種による差はあるとはいえ、21年は場所と時間を問わない、個人の裁量度が高い働き方がさらに進んだ。とりわけ有力企業における、男女ともに働きやすく、成果を出しやすい就労形態への移行は、今回の結果にも如実に表れている。