「ポテトチップスやハンバーガーで2番手ブランドが大きく伸びる」。そんな現象が相次いだことが、ブランド価値調査「ブランド・ジャパン(BJ)」で明らかになった。コロナ禍2年目を経験した消費者は2番手ブランドの何を評価したのか。

巣ごもり需要2年目も、ネットサービス・食品などが上位入り
巣ごもり需要2年目も、ネットサービス・食品などが上位入り
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 ポテトチップスのブランド1位と2位が逆転した。カルビーが49位、湖池屋が14位──コロナ禍1年目の2020年末に実施した前回調査「ブランド・ジャパン2021(BJ2021)」の一般生活者によるランキングでは、カルビーが34位、湖池屋は110位という、市場シェアに沿った、ある意味順当な順位だった。それが21年末に実施の「ブランド・ジャパン2022(BJ2022)」ではカルビーと湖池屋のブランド評価が逆転する“下剋上”が起きた。

湖池屋がカルビーを上回った
湖池屋がカルビーを上回った
●BJ2020~BJ2022のランキング比較

 ポテトチップスのように、巣ごもり需要にうまく応えた食品、外食チェーンなどで、2番手ブランドがランキングを高める例が目立った。

 では、ポテトチップスではなぜ、そうした逆転が起きたのか。

 湖池屋は21年9月に「KOIKEYA The のり塩」と「KOIKEYA The 麹塩(こうじしお)」を投入した。同社が開発した“元祖”のり塩味の「湖池屋ポテトチップス のり塩」が誕生してから60周年を記念する商品だ。

 主力商品の追加投入は大きい。だが湖池屋ブランドが伸びた背景には、もっと精緻なマーケティングの取り組みが隠されていた。

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