未来のニーズを逆算
ではなぜ同社は、誰も起こることなど予想していなかったパンデミック発生前に準備できたのか。それは、未来に求められる技術を事前に予測し、そこから逆算して開発を進める「リバースディスカバリー」の手法を採用していたからだ。
モデルナは、通常の起業とは全く異なるプロセスを経て誕生している。事業モデルを着想したのは、共同創業者のアフェヤン氏。彼自身も米マサチューセッツ工科大学(MIT)でバイオケミカルの博士号を取得した科学者だ。1989年に研究機器の会社を設立して成功を収め、98年に大手メーカーに売却。99年にバイオ関連のスタートアップを育てるインキュベーション会社を設立した。現在、同氏がCEOを務めるフラッグシップ・パイオニアリングの前身だ。
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