エレコム 葉田 順治 会長
ポーター理論で改革選択と集中で黒字化

 エレコムの葉田順治会長は「経営学オタク」を自任し、教科書の知識を実践につなげてきた。かつては直感による “有視界飛行”だったが、理論を取り入れた“計器飛行”に切り替え、事業を成長に導いた。

(写真=栗原 克己)
(写真=栗原 克己)

 エレコムはパソコン周辺機器のさまざまなカテゴリーでシェア1位の製品を持つ。製品ごとの収益管理を徹底しており、権限委譲されたカテゴリーごとのチームが効率的な事業運営を進める。売上高は1080億円(2021年3月期)に達し、さまざまな場面で生かす経営学の教科書が同社の強みにつながっている。

 同社はパソコンラックから事業をスタートし、パソコン用のケーブルやマウス、キーボードなどで事業の基盤を固めた。売上高は順調に伸びているように見えたが、「内実は直感経営の勢いだけで進んでいた。自分の見えるところだけを見る “有視界飛行”の経営だった」(会長の葉田順治氏)。メモリーやハードディスクなどの周辺機器にも進出した結果、売上高は230億円まで拡大。しかし、行きすぎた多角化に半導体メモリー価格の下落も重なり、1996年3月期決算で7億円の赤字に転落した。

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