福岡で磨かれるAI技術

 地方の課題を熟知する企業とタッグを組んだのは三菱商事だ。19年3月に、福岡県で鉄道やバスを運行する西日本鉄道と、ネクスト・モビリティ(福岡市)を設立した。AI(人工知能)を使い、利用者からの呼び出しに応じて運行ルートを変えるオンデマンドバス「のるーと」を展開している。

<span class="fontBold">AIオンデマンドバス「のるーと」でタッグを組む西鉄の日高悟氏(左)と三菱商事出身の藤岡健裕氏(右)。アプリで利用区間を設定すると、待ち時間や所要時間が短いバスが配車される</span>
AIオンデマンドバス「のるーと」でタッグを組む西鉄の日高悟氏(左)と三菱商事出身の藤岡健裕氏(右)。アプリで利用区間を設定すると、待ち時間や所要時間が短いバスが配車される
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 三菱商事は三菱自動車やいすゞ自動車と組んで、海外での車の生産や販売、アフターサービスなどバリューチェーンに深く関わってきた。自動化や電動化といった「CASE」の波が押し寄せる中で、まず国内でモビリティーサービスを始めようと模索。全国の主要なバス会社に経営課題を聞いて回り、西鉄をパートナーに選んだ。

 タッグを組む相手となった西鉄は、福岡県の中心部以外でも鉄道やバスの路線を張り巡らせている。何とかサービスを続けてきたが、運転士不足に直面するなどして、不採算の路線を維持する余裕がなくなっている。需要が減っても持続できる新たな移動サービスの必要性を実感していたのだ。

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