「教」はあっても「育」がない

 我々企業は、社会、マーケットが欲しいものを研究して開発しないことには買っていただけません。けれども、今の大学は学生を採用する側にいる我々が欲しい人材を出してこないんですよ。批判ばかりしていてもしょうがないですから、「じゃあ、自分で大学をやってみるか」と思って、2年半前にこの大学に関与し始めました。

 アメリカなんかに行きますと新卒者が入ってきたら、即戦力になる。例えばモーターの技術者というのは即モーターの設計ができるとかね。私は現代の日本の大学教育は間違っていると考えています。教育の「教」はやったけど、「育」、すなわち育てることはできていない。何か教えているらしいんですけれども、人間を育てるものになっていないんですよ。

日本では「大学を出るときはとにかくまっさらでいい、うちに来たら企業の中で教育する」という企業側の考え方が長く続いたと思います。

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