倉貫:もう一つのマイナス現象はリモート組の「後ろめたさ問題」です。
「やってもいいよ」という単なる働き方の選択肢としてリモートワークが始まると、たいていはリモート組は少数派となり、いろいろな面で遠慮する。ちょっとした不便を言い出すのをためらったり、議論に積極的に加わる気持ちがしぼんでしまったり。
仲山:「全員リアルに集まってはいけない」という制約があるほうが、コミュニケーションの工夫が生まれやすいですよね。

僕のチームビルディングプログラムでは、みんなで1つのアクティビティーに取り組むことで試行錯誤しながらチームワークを確立していくプロセスを体験してもらっています。今回の新型コロナ対応は、いわばみんなで「リモートワーク導入アクティビティー」をやっている。「出社組」と「リモート組」に分かれ、かつ「出社組は従来のやり方を変えるつもりがない」という前提だとしたら、全体として1つのチームにはなれません。
まずは「全員リモートで働きながら、今までと遜色ない成果を出すこと」というお題を設計するほうが、断然うまくいきやすくなります。
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