ロボットを使った手術にはメリットが多い。腹部から細長い器具を挿入することで体への負担を減らす腹腔鏡手術と比べても、手術時間は短く手術中の出血量も少ない。手ぶれをコンピューターが補正するからだ。体力への不安から手術をあきらめていた高齢者が難しい手術を受ける道を開く。
市場成長への期待は高い。インドの調査会社のKBVリサーチによると、ソフトウエアなどの周辺機器やトレーニングサービスまで含めた手術用ロボットの世界市場規模は2024年までに980億ドル(約10兆円)に達するとされる。米国では1800~1900カ所の病院で3200台のダヴィンチが稼働しているが、同国内には大規模な病院だけでも約4500カ所ある。日本では2000カ所以上の大規模病院で潜在需要があると見込まれているが、ダヴィンチの稼働数は350台程度にとどまっている。
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