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日経WOMANなどは2019年の「企業の女性活用度調査」をまとめた。女性に活躍してもらうための制度は導入したが、思うように運用できない。多くの企業が抱える悩みをどう乗り越えてきたのか。上位企業の歴史と歩みを探った。

花王グループが1位に
●「女性が活躍する会社」ランキング2019年 総合ランキング
【調査概要】
「2019年企業の女性活用度調査」は、日経WOMAN編集部と日経ウーマノミクス・プロジェクトが共同実施。東証(1部・2部)・名証の上場企業と、従業員100人以上の新興市場上場企業、および外資系を含めた有力未上場企業、計4392社を対象とした。調査は日経BPコンサルティングが実施し、調査票を郵送で送付。回答は原則として人事担当者。調査期間は2019年1月中旬~2月中旬。有効回答数は538社(回答率12.2%)。各企業のデータは原則として19年1月1日時点で把握できる直近のもの。社員とは正社員を指す。管理職登用度など4分野の合計得点を偏差値に換算して総合ランキングを作成。各部門別のランキングはそれぞれの得点を偏差値に換算して順位付けした。無回答はノースコアとした。表示した総合スコア(偏差値)が同じで順位が違う場合は、小数点2位以下で差がある。

【備考】
●花王グループは、花王とグループ4社で算出●りそなホールディングスは、グループ2社を含む。●セブン&アイ・ホールディングスは、グループ7社を含む●第一生命ホールディングスは、グループ3社を含む●資生堂は資生堂、資生堂ジャパンほか国内の連結対象子会社で算出●パソナグループはパソナグループ、パソナで算出●みずほフィナンシャルグループはグループ4社で算出●シミックホールディングスは、グループ9社を含む●ファーストリテイリングはグループ5社を含む

 達成は絶望的──。女性活躍に関する目標値に関し、何を指しているかピンとくる人も多いだろう。社会のあらゆる分野で、「2020年までに指導的地位に女性が占める比率を30%程度にする」。政府が女性活躍に関する大きな目標を掲げたのは、実に16年前の小泉政権下。安倍政権下でもう一度、成長戦略に組み込まれたが、その比率は足元で13%にとどまる。目標達成はほど遠く、到達年次まで1年に迫る中でも、取り組みには濃淡が目立つ。

 日経WOMANと日経ウーマノミクス・プロジェクトはこのほど、上場企業と有力未上場企業の計4392社を対象に19年の「企業の女性活用度調査」を実施した。調査は17回目で、「管理職登用度」「女性活躍推進度」「ワークライフバランス度」「ダイバーシティ推進度」の4つの項目を基にして、企業の取り組みを評価した。協力を得られた538社の調査結果から順位付けしたのが、上記の総合ランキングと最終ページの部門別ランキングだ。

上位20社のポイント差が縮小

 政府目標にも足踏みが続く中、今回の調査で上位に入った各企業は、いずれの分野でも高いレベルで競っていることが分かる。例えば8年前の11年調査では、1位と20位で16.7ポイントの差があったが、今回の差は7.5ポイント。少なくとも上位企業では、女性活躍への取り組みが底上げされてきた状況を映す。

 上位企業の特徴としてはまた、管理職登用だけ、女性活躍支援だけといったように特定の項目が突出しているところは少ない。4項目それぞれに目配りしている企業が目立っている。

日経ビジネス2019年5月27日号 48~52ページより目次