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サイバー犯罪者の低年齢化が著しい。世代別で最も多いのが14~19歳の未成年だ。「武勇伝を自慢すると周囲が称賛してくれる」という幼稚な動機の陰で大勢の被害者が泣いている。10代で数々の悪事に手を染めた元ハッカーの告白から、現代日本が抱える「ネットの闇」に迫る。

承認欲求を満たすためにサイバー犯罪に手を染める孤独な未成年が増えている(写真=shutterstock)

 東京・渋谷のファミリーレストランに、成人して間もないというその青年は約束の時間よりやや遅れて現れた。

 コンピューターウイルスをばらまき、企業のホームページを改ざんし、復旧の見返りに金銭を脅し取る。成人を迎えるまでにネットで片っ端から悪事を試みたという青年は、大胆不敵な犯罪者にはとても見えない。細身で色白、口調は丁寧かつ控えめだ。

 「誌面では、身元を伏せていただけますか」。要望通りに匿名にすると伝えると、彼は相好を崩し、身の上を話し出した。